小津産業は2034年5月期に、24年5月比1.5倍の売上高150億円を目指す長期ビジョン「OZUイノベーション2034」を策定した。新規事業やM&A(合併・買収)などを立案する「事業戦略室」を新設するなどの組織改革のほか、海外拠点網を再編する。既存事業の拡大で30億円、新規事業の創出で20億円の上乗せを狙う。
事業戦略室は営業本部や生産本部などと同格の位置づけ。従来の一営業部では、予算の制約もあり良いアイデアでも実現できない事例があったことに目を付けた。各部署に分散していた情報を一元化し、役員会に上げる仕組みを整えた。営業本部内にはウエルネスケア営業部を新設。不織布ガーゼなどを病院に販売するメディカルサプライ営業部とフェイスマスクなどを販売するコスメサプライ営業部を統合。限られた経営資源を共有し、ニッチな市場を開拓する。