日本バイリーンのグループ会社である日本VIAMは、ホンダアクセス、東レおよび東レ・アムテックスとの4社合同で、車内の床に敷く「フロアカーペットマット」の水平リサイクルに関する共同開発を開始した。
ホンダ車専用の純正アクセサリーを開発・販売するホンダアクセスは、2024年4月19日に発売されたホンダ「N─VAN」から、従来のポリプロピレン素材をサステナブルマテリアルであるリサイクルPET素材に変更したフロアカーペットマットを投入し、以後順次ホンダ車への適用を拡大していく予定。これにより原材料製造時のCO2排出量の削減を見込むが、さらに次の段階として、フロアカーペットマットから樹脂材料を抽出し、再びフロアカーペットマットを製造する水平リサイクルの可能性を検討するため、4社での共同開発に着手することにした。
共同開発では、フロアカーペットマットから樹脂材料を抽出するための技術と、リサイクルしやすいフロアカーペットマット製品をつくる技術の開発に取り組む。さまざまな繊維素材の複合体であるフロアカーペットマットのリサイクルは、一般的な成型品の開発とは異なる難しさがある。リサイクルして細い繊維に再加工するには不純物の除去・管理が重要となるなど、一般的な射出成型品の開発とは異なる技術が求められることになるため、日本VIAMはフロアマットの生産で培った技術開発力やノウハウを活かすなど、共同開発に関わる4社それぞれの強みを活用することで、将来の水平リサイクル実現に向けた取組みを進める。