王子ホールディングスは、東京都江戸川区の拠点内に新設したポリ乳酸(PLA)のベンチプラント(規模:500kg/年)において、世界で初めてベンチプラント規模での「木質由来ポリ乳酸」の合成に成功した。同社は、次代を担う中核事業構築の一環として「木質由来の新素材」に関する開発を進めており、その1つとして、PLAの開発に環境省のプロジェクトを通して取り組んできた。PLAは代表的なバイオマスプラスチックであり、食品用容器やフィルムなどの包装材をはじめとする幅広い用途に利用拡大が期待されている。今後は、同設備を活用しながら、製造条件の最適化などを行うとともに、並行してサンプルワークを進め、社会実装に向けた取組みを加速する。また、紙ラミネート用途やフィルム用途など、自社グループ内での活用を見据えた技術開発も進める。