レンチング・グループは、レザーの代替素材を専門とするRecyc Leatherと提携し、テンセル リヨセル繊維とリサイクルレザー繊維を融合させた高級ファッション向けの革新的な素材“Pélinova”を発表した。デンマークの先進的なコンテンポラリーブランド、GANNIが加わったこの3社は今後、皮革素材の代替品として次世代素材を市場に投入する予定で、まず今年の初めより、GANNIのスラウチーブーツを発売する。
Pélinovaは、テンセルリヨセル繊維とリサイクルレザー繊維を組み合わせたハイブリッド代替素材。プレコンシューマリサイクルレザーの回収や、その後のテンセルリヨセル繊維へのレザー繊維のハイドロジェット加工など、独自のプロセスを経て製造される。レンチングとRecyc Leatherが協力した結果、従来の方法よりも70%の節水を実現、CO2排出量の削減にも成功し、環境への影響を低減しながら、しなやかで柔軟性と耐久性に優れた素材を生み出すことができた。
Recyc Leatherの共同創設者であるOlivier Grammont氏は、「2017年の設立以来、当社は埋め立てゴミからレザーを100tリサイクルし、欧州当局から評価され、各ブランドからも肯定的な反応を得ている。当社がレンチングおよびGANNIとパートナーシップを組んだことで、従来のレザーに代わる真に持続可能な選択肢として、Pélinovaの可能性が実証されている。これにより、レザー業界の未来の形成において、Pélinovaの採用をさらに拡大し続ける機運が高まっている」とし、また、GANNIのチーフサスナビリティ最高責任者であるLauren Bartley氏は、「2023年末までに、すべてのバージンレザーを次のコレクションから段階的に廃止するという意欲的な目標を達成した。今年はウェアもアクセサリーもともにバージンレザーを生産しない初めての年となる。とはいえ、この取組みはここで終わるわけではない。テンセルやRecyc Leatherのようなパートナーと協力し、現在認知されている素材の代替品開発に向けたファブリックの新たな革新を試みることは、GANNIが掲げている意欲的な炭素削減目標を達成するために不可欠である。GANNIは、長年にわたりレンチングと提携し、さまざまな素材をGANNIの製造に使用してきた。環境への影響が低いことが実証済みの望ましい素材を見つけることにおいて、レンチングは引き続き完璧なパートナーである」と述べている。