旭化成は、米国の地域統括会社である旭化成アメリカ(米国ニューヨーク州、以下「AKA」)が北米における自動車分野を中心としたマーケティング活動の強化を図るため、米国ミシガン州ノバイ市の事務所を移転・拡張した。
AKAノバイ事務所は、旭化成グループのマテリアル領域の技術や製品を主に自動車業界のお客さまに提案する拠点。市場のニーズに迅速に対応することでビジネスを加速させるマーケティング拠点として、また顧客と北米内外のグループ会社、そしてパートナー企業との関係を強化するハブとして位置づけている。新たなノバイ事務所では、マテリアル領域の各技術に精通した旭化成グループの専門家が技術紹介を行うプライベート展示会を開催するなど、その活用を通じて市場のニーズを素早く把握し、顧客との関係を一層強化していく。また、未来の内装を表現したコンセプトモックアップ「AKXY POD」や、旭化成が提案する将来の技術を搭載したデモンストレーションカーのほか、その他の製品を紹介する展示スペースを設け、旭化成の技術を体感できる施設とする。
旭化成は中期経営計画2024において「Mobility(モビリティ)」を価値提供分野として掲げている。とくに北米市場ではカーシート素材や、コンパウンド樹脂、バッテリーセパレータ、電子部品などが大手自動車メーカーに数多く採用されており、それらの製品の販売や顧客に対する技術支援活動、製品の一部製造を行っている。米国ミシガン州デトロイト市にはBIG3(ビッグスリー)と呼ばれる米系大手自動車メーカーが本社を構え、デトロイト市近郊のノバイ市周辺には多くの部品メーカーが点在している。現在の自動車業界では、EV化などニーズの変化が進んでおり、バッテリーセパレータやエレクトロニクス、内装関連製品に対する新たな需要が急速に高まっており、旭化成はこうした変化と需要の増加に迅速に対応するため、さらなるマーケティング・販促機能の強化を目的に現地事務所を移転・拡張することを決定した。