東レは環境・モビリティ領域での事業拡大を目指し、技術センター所長直轄組織として「環境・モビリティ開発センター(Environment and Mobility Development Center、略称「EMC」)」(滋賀県大津市)を6月23日付で発足した。2008年に設置した自動車関連の技術マーケティング機能をもつ「オートモーティブセンター(AMC)」(愛知県名古屋市)と、11年に設置した環境資材や新エネルギー向け部材の開発機能をもつ「環境・エネルギー開発センター」(滋賀県大津市)を統合することで設立した。両センターの機能を融合することで、環境・モビリティ領域の開発を一元的に行う。EMCの発足により、従来の技術マーケティング機能を大幅に強化し、東レグループが保有する各種先端材料を融合した高度なトータルソリューションを提案していく。また、EMCは中国市場で新製品の開発と技術サービスを担う「東麗先端材料研究開発(中国)有限公司」および、欧州の環境自動車向け開発拠点である「東レオートモーティブセンター欧州」など、グローバル拠点間の中核としての機能も担っていく。顧客の課題・ニーズの共有や、最適な国・地域でのプロジェクト推進により、グローバルな技術開発を強化・加速していく。
また、東レは営業面においてもこのほど、マーケティング部門のなかに「環境ソリューション室」と「ネクストモビリティ室」を新たに設置することにした。デジタルマーケティングにより、東レグループの多岐にわたる営業情報を一元管理し、それらを活用した効率的な営業活動を展開していく。事業分野の異なる先端材料を融合した高度なソリューションの提案を通じて、東レグループならではの事業横断的な新たな価値の創出を加速していく。