ユニチカは11月28日事業再生計画を発表し、そのなかで繊維事業から撤退する方針にあることを明らかにした。撤退を決めたのは衣料用繊維と不織布、産業繊維の一部で、同社売上高の4割に当たる。機能資材事業のガラス繊維や活性炭事業、中空糸膜フィルターなどは継続する。撤退する繊維事業は他社への譲渡や移管生産も含め、当該事業の特性や相手先との協議内容を考慮しながら、2025年8月までの合意を目標に作業を進める。今後は、包装用フィルムや工業用フィルムといった高分子事業に経営資源を集中していく。
ユニチカグループ存続のための生き残りをかけた事業再生計画の一環として行うことにした。高分子など将来性のある事業を中心とする事業ポートフォリオへ変革することで、2029年度に営業利益65億円の達成を目指す。撤退対象となる生産拠点は,ポリエステル(PET)製品やPETスパンボンド不織布を製造する岡崎事業所(愛知県岡崎市)、スパンレース不織布を製造する垂井事業所(岐阜県垂井町)、海外ではPETスパンボンド不織布を製造するThai Unichika Spunbond Co.,Ltd.(TUSCO)など。すでに水面下で交渉中の企業もあるという。