東レは、サウジアラビア王国のヤンブ4海水淡水化プラント向けに逆浸透(RO)膜を受注した。製品ならびに技術サービスの提供は、東レグループの現地子会社であるToray Membrane Middle East LLC(「TMME」)が担う。世界中のエネルギー安定供給を支える中東や北アフリカ地域の水不足解決に貢献していくなかでの本受注となった。東レの中東における15年以上に渡る堅実な実績の積み上げが高く評価されたものであり、従来の蒸発法と比較して設備費や運転コストの低減を実現している。
ヤンブ4海水淡水化プラントは、サウジアラビア王国の紅海側マディーナ行政区の西140kmに位置する。造水能力は45万m3/日で、完成後はマディーナ行政区ならびに巡礼地として有名なメッカに飲料水を供給する。同国の官民連携による海水淡水化プラントで初となる太陽光などクリーンエネルギーを使用。湾岸諸国は人口増加による水需要の高まりに対応するため積極的なインフラ投資を行っており、ヤンブ4海水淡水化プラントは蒸発法からRO膜法へのパラダイムシフトの一例となる。