三井化学は、東日本旅客鉄道ならびにJR東日本環境アクセスおよびビーエステクノと共同で、駅で回収したペットボトルを活用した“えきPET吸音材”の開発に成功した。東日本旅客鉄道が取組みの統括と吸音材の活用を担当。JR東日本環境アクセスが駅でのペットボトル回収と分別を行い、三井化学が吸音材を製造、ビーエステクノが吸音板の販売を行う。駅で回収するペットボトルのトレーサビリティを明確化することで、鉄道設備におけるリサイクルを推進し、サステナブルな社会の実現に取り組んでいく。今後は鉄道設備でこれを活用していき、具体的には東北新幹線の盛岡・新青森間速度向上にともなう環境対策として採用する予定(2023年12月以降予定)。
従来、回収したペットボトルの処理フローは多様で、繊維化に適したフローは定まっていないなど課題があった。今回の取組みは、この処理フローを見直すことで、トレーサビリティを明確化するとともに、鉄道利用に向けたリサイクルを可能とした。えきPET吸音材は、駅で回収したペットボトルを含むリサイクル由来の原料比を約50%に高めることで、製造時のCO2排出を5%低減することに成功している。