大王製紙は7月より紙おむつなどの吸収体商品の主要材料の1つであるフラッフパルプの生産を同社三島工場(愛媛県四国中央市)で開始した。新たに稼働を開始したのはこれまで同工場で洋紙を生産していた15号抄紙機を改造したもの。大王グループは今後の更なる成長に向け、洋紙需要の減少に柔軟に対応し、紙・板紙事業からホーム&パーソナルケア事業へウエイトシフトする方針を掲げており、成長エンジンであるホーム&パーソナルケア事業の強化を進めている。これまでフラッフパルプは外部調達していたが、今回の生産開始によって一部を内製化することで、吸収体商品の安定供給をより一層強化していく。
また、大王製紙は2022年6月にリブドゥコーポレーションおよびトータルケア・システムと共同で、使用済み紙おむつのリサイクル事業に関する研究を開始しており、こうしたリサイクル事業の確立と、今回生産を開始したフラッフパルプの内製化により、再生パルプを混ぜ合わせたフラッフパルプを自社の紙おむつに使用することで、紙おむつの水平リサイクルフローの完成についても目指していきたいとしている。