住友精化は海外子会社2社で製造・販売する吸水性樹脂(SAP)について、持続可能な製品の国際的な認証制度「ISCC PLUS認証」を取得した。バイオマス由来の原料を使用したSAPをマスバランス方式で製造できる。今後国内工場でも認証を取得することを目指す。
スミトモ セイカ ポリマーズ コリア カンパニー リミテッド(本社:韓国、以下「SSPK社」)およびスミトモ セイカ ヨーロッパ S.A./N.V.(本社:ベルギー、以下「SSE社」)が各社で製造・販売するSAPについて、ISCC PLUS認証を取得した。紙おむつの吸水材などに使われているSAPは、アクリル酸と苛性ソーダを主原料として製造される。今般、SSPK社はバイオマス由来の原料を使用したアクリル酸を使ったSAP を、またSSE社はバイオマス由来のアクリル酸と再生可能エネルギーを使用して製造された苛性ソーダを使ったSAP を製造することにつき、ISCC PLUS 認証を取得した。これにより、これらサステナブルな特性をもった原料の使用について、信頼性が担保されたSAPを製造することが可能になる。また、当該SAPは、ユーザーの製品ライフサイクル全体のCO2排出量削減に貢献することが期待できることから、今後は他の拠点でも提供できる体制をグローバルで構築していきたいとしている。
住友精化グループはこの取組み以外にも、使用済み紙おむつからSAPを回収し、それを再生したリサイクルSAP、また、単位重量当たりの吸水量を向上させ、樹脂使用量の低減や、輸送中および廃棄時のCO2排出量削減に繋がる製品の開発を進めている。2050年カーボンニュートラル実現に向け、これら研究開発を推進し持続可能な社会の実現に貢献していく。