住友ベークライトは、リサイクル炭素繊維を紙漉き(抄造)技術により再シート化する技術を開発した。同社独自の熱硬化性樹脂製品(パネル、熱硬化成形材料など)と複合成形することで、ハニカムサンドイッチパネルの強度向上や熱硬化樹脂成形材料の衝撃吸収向上など、新たな価値を提案していく。長さが不均一で絡まることもあるリサイクル炭素繊維でもシート形状の「抄造プリフォーム」とすることができる。これを航空機の内装材として使われるハニカムサンドイッチパネルに適用することで、プリプレグによる炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の耐衝撃性を大幅に引き上げることが可能。安全性の一層の向上や、剥離リスクを考慮して設計していた部材の軽量化設計につなげられる可能性がある。航空機廃材活用による水平リサイクルとしても提案。将来的に抄造シートの販売で年1億円の販売を目指すとともに、抄造シートを組み込んだパネル製造も手がけていく。