王子キノクロスは、自然に優しく減プラにも貢献する水解性・生分解性パルプ不織布“ハイビオス”を開発した。木材パルプを主原料とするバイオマス度85~99%の、乾式エアレイド製法による高バイオマス不織布。厚手で吸収性・保水性に優れるほか、空隙が非常に大きい(植物の根などが定着しやすい)、梱包時の衝撃吸収・傷防止に最適、可燃物としても廃棄が可能、といった特徴をもつ。農業関連資材(水耕栽培用苗床、露地栽培用定植シートなど)や、水回りの掃除シート(トイレ用掃除シートなど)、緩衝材・梱包材(紙としてリサイクル可能な輸出梱包材など)、化粧用基材(化粧用パフなど)などをターゲットに、用途に応じて「生分解性タイプ」「水解性タイプ」「生分解・水解性タイプ」の3タイプを提案していく。
生分解性タイプは、厚手で吸水性がきわめて高いほか、可燃物として廃棄が容易、しなやかな風合いといった特徴をもつ。用途としては、化粧パフや水耕栽培用苗床などを想定。一方、水解性タイプは、非常に柔らかな肌触りがあり、素早い水解スピードをもち、各種水解性基準をクリア。梱包時の緩衝・傷防止材にも最適。想定する用途はトイレ用掃除シート。そして、生分解性と水解性の両方の機能性を備える生分解・水解性タイプは、スプラウト育苗シートなどの用途を提案している。