おむつから電池まで、不織布はあらゆる産業で活躍している─。7月5日に配信された経済産業省のウエブマガジン「METI Journal オンライン」において不織布産業が紹介された。METI Journal オンラインは経済産業省の政策を切り口に、新たな産業の潮流や先進的な企業の取組みなどを記事や動画のかたちで配信するデジタル媒体。各種の統計を掘り下げながら、そのデータに隠された各種経済の実態を探求する「統計は語る」のコーナーにおいて、わが国不織布産業の状況を解説した。
「マスクだけじゃない、こんなところにも。近年の不織布事情をのぞいてみる」と題する今回の配信では、わが国での不織布生産量や用途別での生産量推移を眺めながら、2015年に約30%のシェアをもちトップにあった「医療・衛生用」が19年に、それまで2位だった「生活関連用」と入れ替わりその後は減少傾向にあることや、そうしたなかでフィルターや電池セパレータなどの用途で構成される「その他産業用」が堅調な動きを見せていることを説明。また、金額ベースより重量ベースで大幅な輸入超過の状態にあることから見て、わが国の不織布産業は高付加価値製品分野に高い競争力をもっていると考えられるとの分析を示し、輸出入面ではアジアが交易活動の主力になっていることなどを解説した。