東レは、高い粉じん防護性および耐水性と通気性を両立する生地と、縫い目部分にシームテープを付けて耐水性を高めた防護服“リブモア 4500AS”を上市した。「JIS T 8115化学防護服タイプ4」(スプレー防護用密閉服)に適合する防護服で、5月9日より国内販売する。2022年度に年間5万着、25年度に同50万着の販売を目標としている。
東レが2021年に開発した生地を採用している。この生地は、緻密性の高い特殊耐水層(メルトブロー不織布)を耐久性の高いスパンボンド不織布で挟み込んだ3層構造。特殊耐水層の不織布をきわめて緻密な構造に制御することにより、粉じん防護性に加え、従来のSMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)製法では難しかった耐水圧1,000mmH2Oを実現しつつ、約7cc/cm2・secの通気性を併せもっており、生地には帯電防止機能も付与されている。同社によると、「JIS T 8115化学防護服タイプ4」に適合しながら約7cc/cm2・secの通気性をもつ防護服は世界初という。廃棄物焼却施設でのダイオキシン類対策や製造設備の大規模定期修繕作業など耐水性を必要とする作業現場をはじめ、化学プラント、メンテナンス、汚れ作業、アスベスト除去など、さまざまなシーンで使用することができる。